マイホーム購入時に住宅ローン減税を活用すれば得するのか【共働きからFIREで考えるべきこと】

こんにちは、有馬なりです。昨日から「住宅ローン減税の控除率見直しと期間延長」というニュースが出ていますね。

前回投稿「共働き有馬家がサイドFIREに向けてやったこと 家にお金をかけない」で書いたローンをできるだけ少なくする考え方について、

共働き女性
共働き女性

でも、よくニュースや住宅の広告で『超低金利』とか『住宅ローン減税でお得』とか、ローンはむしろ積極的にしたほうが得っていうような話も聞くけど?

と思われる方もいるかと思いました。

私もローン未経験者なりにちょっと調べて、住宅購入やローンを検討する時に考えるべきことをまとめてみました。ご参考になれば幸いです。

マイホームを買う人は、何歳くらいで家を買って、年収はどのくらい、ローンは何年借りてるの?

これからマイホーム購入を考える という方向けに統計を確認してみました。2018年の国土交通省の調査 平成30年度 住 宅 市 場 動 向 調 査 ~調査結果の概要 コロナ前ですが参考にはなるかと。

ちょっとつまんないかもですが、見出しだけでも読んでいただければ概要がつかめると思います。(住宅の広告ではポジティブなデータが多いと思いますが・・)

購入年齢は30代が多いが平均年齢は40代

人生ではじめて家を買う人を年代別にみると、30代が30%を超える一方で平均年齢は38~43歳(上記資料P22 世帯主の年齢 一次取得者)。あがる傾向にあるようです。

昔から比べると結婚する年齢も出産年齢も上がっているので、マイホームを買おう!と考える年齢がだんだん上がっているのは当然ですね。

世帯年収平均は分譲マンションで840万円、注文住宅で780万円

世帯年収(税込み)は分譲マンションが最も高く、平均で 840 万円。次いで注文
住宅(三大都市圏)が平均 779 万円。(P25)
※ 注文住宅の調査地域は全国、その他住宅は三大都市圏での調査

2018年時点の三大都市圏のマンション購入平均資金は4577万円、自己資金は1560万円。一方、2020年のデータでは頭金ゼロで借りる人が16%に増加

2018年時点のレポート(上記リンクP27)によると。2021年12月現在、前回のエントリにもある通り、マンション平均売り出し価格は首都圏は6000万円超え、全国的にも上昇傾向が続いています。ここでは自己資金をどのくらい用意しているかをご参考までに。注文住宅や建売住宅、新築マンションも含めるとだいたい購入資金の20~30%を用意している方が多いようです。

一方、超低金利で頭金ゼロで借りられるローンが増えている状況を受け、頭金ゼロで購入する人が全体の2割を増えているそうです。

リクルートの「2020年首都圏新築マンション契約者動向調査」によりますと、2020年契約の首都圏の新築マンションで自己資金ゼロというケースは16%、自己資金10%未満は約55%と半数を超えています

住宅購入、頭金は2割程度を目標に
日本経済新聞 20代からのマイホーム考(39)

7割の人が30年以上のローンを借りる

新築の住宅を買う人の7割がローンを借り、平均返済期間は32年~34年

中古住宅を買う人は54~55%の人がローンを借り、平均返済期間は27~29年

ここから見えてくること

  • 40歳前後で、3000万円から(首都圏の場合は)5000万円近くのローンを借りている
  • 35年近くのローンを借りているので、返済が終わるのは70歳を過ぎている!
  • つまり、老後の貯金ができてない可能性もある

70歳、下手したら75歳まで働いてローンを返すってことですよね。そんな先のこと読めない・・

住宅ローン減税について

住宅ローン減税とは(2021年末までの内容)

正式名称は「住宅借入金等特別控除」という住宅ローン減税(控除)とは何か。

「住宅ローン控除」とは、住宅ローンを利用して住まいを購入した場合に、「年末時点での住宅ローンの残高の1%」が、入居時から原則10年間(最大13年間)にわたって、給与などから納めた所得税や住民税から控除される制度のことをいいます。

矢作地所「住宅ローン控除」ってなに?どのくらいお金が戻るの?より

つまり、政府が住宅をローンを借りて買った人に税金を優遇してあげるってことですね。政府はサラリーマンから長く税金が取れるし、住宅産業や銀行もうるおいますね。

住宅ローン減税の逆ザヤ現象とは

低金利時代に「逆ザヤ現象」が起きているといいます。これはどういうことでしょうか。

例えば金利0.5%で借りたローンが4000万円残っている場合、1%の40万円分が税金として戻ってきます。

一方、年間に払う利息は4000万円x0.5%=20万円。

 戻ってくる税金40万円-支払い利息20万円=20万円の得、ということになります。

これが、逆ザヤ現象「ローン借りたほうが得」という話になっています。

(注意:借りられるローン金額や金利は個人の年収や属性に左右されます。また、年単位でなくトータルの返済金額の計算が大切です)

今回の見直し内容は (2022年度から)

この逆ザヤ現象の結果、お金を持っている人までがローンを借りて税金の控除を得ている、税金の無駄遣いや不公平だということで、今回政府が見直しを発表しました。

変更内容は下記

  • 現行の控除率をローン残高の1% →0.7%に縮小
  • そのかわり新築の減税期間を原則10年間、特例で13年→を原則13年間に延長
  • 対象になる人の所得条件を現在の3000万円以下→2000万円以下に引き下げる(高所得の人を減税対象から外す)

35年ローンを借りて、低金利は続くのか?

現在、変動金利では0.3~0.4%台もザラにあり、7割弱の人が変動金利を選んでいるというデータもあります。1%を超える固定金利で35年ローンを組んだら損に感じる人は多いでしょうね。

一方、変動金利やミックスでローンを組む時、いつ、どれだけあがるのか?金利が上昇しても自分の収入が持ちこたえられるのか?柔軟にローン借り換えを調べて実行できるでしょうか。

その他人生の変化をどう考えるか

これは前回の投稿に書いた通りですが、改めて。

「住宅を最大限お得に買う」ことについては、低金利のローン、住宅ローン減税を調べることは大切です。

でもそれ以外の人生の変化・・転勤・転職・離婚・病気やケガにも柔軟に対応できるお金が全くないと、リスクが大きくなります。

今朝、NHKニュースの「沈む中流」という特集で、「残業代込みで年収900万円だったがコロナで残業がなくなり年収400万円台となり、住宅ローンが払えなくなりマイホームを手放した」というケースが取り上げられていました。

これは一例ですが、住宅にリスクを全部預けてしまうのは避けたいです。

住宅購入やローンについての参考リンク

ローンの返済額シュミレーション ふらっと35

住宅ローン減税のシュミレーション E-loan (SBIホールディングスのサイト)

住宅ローンの比較サイト モゲチェック

日経の住宅関連記事 住宅ローンは借り過ぎに注意 予算決めて物件選びを

住宅ローンについて全体的なことが学べる動画

音声で学ぶ住宅ローン 低金利で頭金の常識が変わった?
REINAの「マネーのとびら」第16回 住宅ローンの基本(固定金利と変動金利の場合のシュミレーション、ペアローンのリスクや団体信用生命保険、住宅ローン減税など幅広く触れています)

以上、ちょっと文字が多すぎましたが参考になれば幸いです。

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