こんにちは。友人から終活のセミナーに誘われたので、一緒に参加して来ました。友人は、「コロナで万が一私に何かあったら、夫は銀行のキャッシュカードもネット証券も暗証番号がわからないから身辺整理しておきたい」と思ったそうです。
終活は、「死ぬ前の身辺整理や意思表示」の総称で、いくつかのジャンルで構成されます。
1)医療や介護に関する意思表示(事故や病気、認知症などで意識がないなど自分の意思が示せない場合、どのような医療措置を望む・望まないか
2)何かあったときに連絡する人のリスト
3)死んだ後のこと 葬式・墓・相続・ペット
4)死ぬ前に整理しておくこと(財産、保険、デジタル資産)
この中で、4)の財産、デジタル資産、本当にいろんな意味で整理しておく必要があるなと思いましたので、今日はこれについて、学んだことと、周囲で困っていた人のことについて書こうと思います。
目次
終活にもFIREにも財産の見える化は必要
終活講座で言われたことは、「整理しておくことは家族の負担を大きく減らすことに直結する」ということでした。
もし、どの銀行に、証券会社にどれだけの口座があるか情報がないまま本人が亡くなったり植物人間になってしまったら?
もし、仮想通貨で何億円も持っていても、誰にも知らせないまま死んでしまったら?
そのお金は無駄になってしまいますね。(もちろん生きている間に本人が使うのが一番ですが)
終活アドバイザーの方に言われたのは、「財産について、きちんと書き残すことは家族への愛情です」ということでした。
共働きからFIREする為の情報を集めている方々に「終活に備えて」という情報は「縁起でもない!」と思われそうですが、いやいや、必要なことは同じです。
そして、今のご時世、そして共働きの場合、ざっと思いつくだけでこのくらいありませんか?
- 夫の給与口座
- 妻の給与口座
- 夫の証券口座
- 妻の証券口座
- 会社自社株の証券口座
- 子供の銀行口座
- 子供の習い事で指定された引き落とし口座
- 学校指定の給食費など引き落とし口座
- 子供のジュニアNISA証券口座
- 夫独身時代の口座
- 妻独身時代の口座
- 家計用のクレジットカードx2
- 会社経費精算用のクレジットカード
- 交通系クレジットカード
- イオンやデパートなどクレジットカード
- 楽天/Amazonなどクレジットカード
- ETC用クレジットカード
さらに、オンラインで管理している「お金がからむ情報」は、上記の銀行・証券会社・クレジットカードのオンラインログイン情報に加えて
- マネーフォワード
- 携帯電話会社
- インターネット契約
- ガス
- 電気
- アプリのサブスク
- AmazonやNetflixなどのサブスク
- DropBox、Zoom、スカイプなど有料サービス
などもありませんか?
FIRE前から口座をスリム化しておくと終活も安心
終活アドバイザーの方から推奨されたのは、「口座を整理し減らしていくこと」でした。なぜなら、口座やカードがあれば、それだけの数、ログイン情報を探し、金額を確認し、解約するという手間を家族にかけることになるからです。
具体的にスリム化することをあげていきます。
- 銀行口座、クレジットカード、証券口座を整理し数を減らす
- 定期預金を解約する
- 不動産の登記確認(土地が親名義、建物が自分名義など違う場合は自分の名義に変更)
- 持っている株式の相続先明確化
- 電子マネーも整理統合
- 生命保険・医療保険の見直し、不要なら解約
- 生命保険の受取人確認(結婚前に親を受取人にしていたら結婚後は配偶者に変更)
どうですか?株式などは、終活的には「順次現金化しておけ」と書いてありましたが、それは無理だと思いましたので、あまり複雑な口座の持ち方は避け、どの証券会社口座に何をいくら(変動するけど)持っているか、明記しておくのが最低限かな と思いました。
具体的に書き残しておくリスト(財産・ログイン情報)
有馬家で整理したリストを共有します。銀行名、支店名、口座番号、オンラインバンキングに必要なログイン情報・・などをわかるように紙に打ち出し(パスワード系はセキュリテ
【コピーして使用ください】okutta.org 終活用財産リスト
夫に先立たれて苦労した知人の話
アーリーリタイアしてマレーシアに住んでいたご夫婦。ご主人が突然脳梗塞で倒れ、お子さんと一緒に帰国されました。それまで家計管理をされていたのはご主人でしたが、パソコンのログインパスワードから分からなかったそうです。その後、パソコン専門店でパスワードを解析してもらい、シティバンク(アメリカ系の大手銀行)にご主人名義の口座解約手続きを申請したところ、死亡申告から口座の解約手続きまで、裁判所を通じた手続きが必要となり、足掛け2年、3度ほど日本と現地を往復し、現地の役所や銀行との手続きをされていました。
海外では「共同名義口座」にしておくことでこういった事態は解決できるそうです。
国内の銀行ではここまで大変ではないとはいえ、自分が死んでただでさえ葬儀や精神的ショックで大変なのに、家族にお金を受け取る手間で苦労させたくないですよね。
最後に エンディングノートについてはまた別途
今回は財産についてのみ整理・書き記しておくことを紹介しましたが、終活全体では「エンディングノート」といって、冒頭に書いた4つのこと(医療の希望、葬儀など死後の希望、連絡する人、遺言)を書き記す人が増えています。このエンディングノートについても、またどこかで紹介できたらと思います。
前回のBucket Listといい、「死ぬまでにやっておくこと」系の話題が続いていますが、
「どう死ぬかはどう生きるか」と終活アドバイザーの方が言っておられたのが記憶に残っています。
「最後は家族と一緒にいたい」「できるだけ豪華な葬式にしてほしい」「死んでから覚えられていたい」「生きている間に沢山の経験をしたい」・・・人それぞれですが、こう書くと「自分がどう時間やお金を使っていきたいか」は、終活から考えても、自分の価値観を大きく表しているような気がしませんか?
我が家は夫婦とも「遺産は残さず使い切っていこう」と考える派なので、あまり残された家族が混乱するような財産は残さず、おいしいものをたくさん食べて、家族や友達と色々なところに行っておこうと思います(笑)
終活であれ、FIREに向けてであれ、皆さんの財産整理のきっかけになればうれしいです。
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ではみなさん良い1日を!
