FIREとは何か、なぜFIREを目指す人が増えているのか

こんにちは、有馬なりです。おととい、NHKのクローズアップ現代でFIREが特集されていましたね。

FIREという言葉が日本に知られたのはかれこれ3~4年前な気がしますが、NHKで取り上げると「あ、お茶の間に到達したんだな」という実感がありますね。

FIRE後の暮らしとして不動産投資をしている男性(これは転職だという説も)、いったん会社を辞めたものの、やはり自分自身の成長を感じたいと再就職した男性などが紹介されていました。

今日は、番組を見て補足したいと思ったことと、考えたことをいくつか書きます。FIREを目指している人、FIRE後の暮らしについて知りたい人のお役に立てればと思います。

1. FIREとは何か、FIREするための必要な金額などの説明が不十分

「FIREとは何か」説明したのが冒頭の数十秒程度で下記内容でしたが、私は説明が不十分だと感じました。

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「FIREとは、直訳するとFinancial Independent (経済的自立)Retire Early(早期退職)である」

「働かずにどう経済的に自立するのかというと、例えば働きながら5000万円の資産を貯めます、その後は貯めたお金を不動産投資や株式投資などに投資し、その利益の範囲で生活する」

「5000万円のうち毎年4%の利益がでれば 200万円以内で生活する」

「但し、投資には利益が出ないどころか、資産が減るリスクも伴う」

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まず、

自分に必要な生活費x25年分を貯める

という基本定義がありません。

「貯金の目標金額が自分の生活費算出とその後のライフプランと直結する」ことに関する説明がないため、視聴者によっては「じゃあ3千万貯めたらいけんじゃね?」と計算もせずに考える人がいそうです。

でも、独身か共働きか、地方住まいか都心暮らしか、子供がいるかいないか、などなど自分に必要な生活費や現在の収入がいくらかを計算して、初めて計画が立てられるものです。

一応番組では200万円x25年=5000万円で算出しているようですが、そもそも年200万円で生活できる人ってどの程度いるんでしょう。12で割ったら月16.6万円です。地方で独身で車を持たず質素な暮らしをしたらいけそうですが。

なぜ25年分の生活費が必要なのかについてもっと理解したい方はこちらをご参照ください。

2.FIREにもさまざまなタイプがある

番組では不動産投資(大家さん)をしている人もひっくるめて「働かない生活」と定義していましたが、FIREについては様々な形があります。

  • 完全にFIREするFAT FIRE(ファットファイヤー)
  • 副業や不動産投資(大家業)でゆるく働くSIDE FIRE(サイド・ファイヤー)
  • カツカツの生活をして暮らすLEAN FIRE(リーン・ファイア)

一緒に観ていた子供が

「働かないで暮らせるって、サイコーやん」

と言っていたので少し心配になりました。

3. FIREに必要なお金はどうやって計算するのか

これは、まずは年間にかかる生活費を計算することです。

また、今後かかるであろうお金 例えば子供の受験費用や学費、家を買うならその費用とメンテナンス費用など。

家計簿をマネーフォワードなどのアプリでつけ、削れる固定費は削りつつ、長期的に必要なお金もライフプランシュミレーションなども活用しながら計算する。そして毎月どれだけ貯金できるか、生活費x25年分はいくらか計算します。

このあたりも過去に解説しているので詳しくはこちらを参照ください。

4.なぜFIREを目指す人が増えているのか

なぜFIREを目指す人が増えているのか、番組では

・人生100年時代となり、1つの会社で働く時代でなくなってきた

・コロナ禍のリモートワークを経て自分らしく生活したいという意識が高まってきた

・ワークライフバランスが悪い、過去30年賃金が上がらない、自分の裁量が限られるなどを背景に海外諸国と比べて日本の働く意欲が低い

・ユーチューバー、リモートワーク、副業が増えたのでチャレンジができる環境が増えた

事が挙げられていました。

FIREはもともとアメリカで流行りだしたものですし、そもそもFIREが目的でなく「人の働き方への意識が変わった」ことが、ある程度豊かな国なら世界中で起きているのだと私は思います。それは、

・会社に勤めてキャリアアップし生活水準を良くする

よりも

・家族やプライベートの時間を大切にし、生活の質を良くする

ことです。

昔は家にパソコンはおろかテレビもエアコンもなく、早く快適な暮らしをしたいという時代がありました。日本でも「クーラー、カー、カラーテレビ」を3Cとか3種の神器という時代がありましたね。

その頃は、働いてお金を得て、快適な暮らしを手に入れることが目標でした。

でも今は?

ほとんどの人の家にエアコンがあり快適にすごせます。カラーテレビよりも高価なスマホを手に、世界中の情報にアクセスすることができます。車はぜいたく品に戻った気もしますが、それ以外の娯楽がたくさんありますね。

一方で「家族や趣味などプライベートの時間」や「自分のやりがい」を大切にする人が増えたと思います。これは世界的に価値観が変わってきたもので、だからこそ2021年ごろに意味のない仕事に関する「ブルシット・ジョブ」という本がベストセラーになったり、大量離職がニュースになったと理解しています。

もちろん、上がらない賃金や長時間労働も将来に希望が持てない大きな原因ではあります。中国で競争社会に疲れた若者が「寝そべり族」として話題になったのも、関連していると思います。

つまり、「FIREしたい人が増えた」のではなく

「仕事に対する忠誠心やモチベーションよりも、自分のプライベートや健康を大切にしたい人が増えた」

のが、原因かなと。

最後に、クローズアップ現代のFIRE特集 NHKプラスで見逃し配信しています↓

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2023041200130

ダイジェストはこちら↓

https://www.nhk.or.jp/d-garage-mov/movie/41-825.html

最後に2、写真は最近作ったショートケーキです。全く映えないですが、旬で安くなったイチゴをのせることができて満足です。

今日は以上です。

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